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肉腫診療のつぎの時代へ

「肉腫(Sarcoma)」は幅広い年齢層の全身のさまざまな部位に発生し、その診断と治療にあたっては、正確な画像・病理診断、外科的な手術から内科的な化学療法・放射線治療まで、まさに集学的な知識と技術が必要とされる代表的な希少がんです。

肉腫に対しては、その発生部位が骨・筋肉などの主に整形外科が担当する運動器であることから、(特に骨の肉腫に関しては)世界的にも整形外科が中心となって診療と研究が進められてきました。わが国においては、日本整形外科学会の主催する学術集会のひとつとして骨・軟部腫瘍学術集会が開催され、これまでに55回以上の歴史が重ねられています。現在、わが国の肉腫の治療成績は欧米に勝るとも劣らず、手術後の局所再発率の低さ、肉腫の診断から進行期まで全体像を見通せる専門家の存在、基礎研究レベルの高さなど、日本が世界をリードしている分野も数多くあります。